こんにちは、小夏です。鼓太郎が帰省してから二回目の朝散歩。今日はどこへ行くのかな。あたしは、定番コースでいいけど、鼓太郎はどこに行きたいんだろう?「僕ねぇ、いっつも行ってた近所の小さい公園に行きたい。きっと、桜も咲いててきれいだよ」。あ、あそこね。暫く行ってない。今のあたしには、遠い公園になった・・・。
何度かカートにのせてもらい、地面に降りて自力で歩いてを繰り返して、目的の公園に到着しました。どう?桜はどう?
上を見上げる。頭の上を鼓太郎がぐるぐる旋回していて邪魔くさい。鼓太郎を押しのけて見上げると、あ、すごく咲いてるよ。
特に日当たりの良いところの枝は満開状態じゃない?昨日、桜を見に行った場所とは全然違うけど、なんか一気に花が開いたんじゃないかしら。
「お日様も気持ち良いし、大好きだった公園だったし」と、鼓太郎がニコニコしながら駆け回ってる。
「でも、僕がいた頃より桜の木が減ったのは残念だけど」。そうだね何年か前にたくさん切られちゃった。
おとうさん、木の根元に咲いている一輪の桜を見つけ、じっと眺めている。枝じゃないところからもたまに花が開くよね。あ、鼓太郎が空に昇った次の日に見つけた一輪も木の幹から咲いたものだったね。それを思い出したのかな?
おとうさん、ポケットから携帯鼓太郎を取り出し、その花の横にそっと置いた。
その光景をあたしはじっと見つめる。おとうさんの肩越しに鼓太郎もじっと覗き込んでる。なんだ、鼓太郎も感傷的になってるのかな?
と思ったんだけど、「いやいや、おとうさん、その辺りは僕がよくオシッコかけてた場所だよ。ちょっと臭いはず・・・」。
その場所は嫌なのね・・・。
暫し公園の中をうろつき、桜を楽しんで満足。鼓太郎も満足したみたい。ほっておくと、こいつはいつまでも散歩つづけるからなぁ。そろそろ帰ろう。
明日もまた違う場所の桜を見に行こうか。
4年前の今日、鼓太郎は煙になって消えてったけど、まさか今日は帰らないよね。
「うん、大丈夫。当分の間いるけど、それが何か?」
今回も長逗留なんだね。ま、ゆっくり、静かな時間を楽しもう。
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