こんにちは、小夏です。少しお天気が良いと、お散歩してるお年寄りが多いみたい。お日様の光浴びないと、免疫力弱っちゃうからね。あたしもお年寄りだからお日様の力を借りないとだめだ。頑張って、とろとろながら歩きます。そんなあたしを見て、ばあちゃんが話しかけて来る。
何度か会ったことのあるばあちゃんだ。携帯(ガラケー)で話してたんだけど、あたしを見つけて、あたしを見ながらあたしの前をふさぐようにあるく。なんだなんだ?
どうやら久しぶりにあたしを見つけて、触りたかったみたい。携帯を切って、あたしの方へ手を伸ばす。一通り撫でまわすと、今度はあたしの胴回りを確かめるように手をお腹の方に回す。
そして、「普通、年を取ると痩せて来るはずなのに、この子は相変わらずぷくぷくしてて元気そうだねぇ」という。うん、まだぷくぷくだよ。急に痩せると危ないからね。またねー。
少し歩くと前の方から、別のばあちゃんが歩いて来る。なんか、このばあちゃんもあたしのことを見てる。そして、やっぱりあたしの前をふさぐように立ち止まり、あたしに手を差し出す。
うーん、コロナの時期なので接触しない方がいいんだろうなとは思いつつ、ペロンと舐めてあげる。
ばあちゃん、おとうさんに、「この子はいくつなの?だいぶ落としみたいだけど元気そう」と聞く。おとうさん、少し迷いながら、「えーと、この夏で16才になります」と答える。この間まで、「15才半」って言ってたけど、切り上げて言うようになったのね・・・。
「うちの子は、15才で駄目だったけど、元気なんだね。育て方が上手いんだ。よかったね」。おとうさんとおかあさんに感謝しろってことかな?
ぐるっと回って、お家のあるマンションへ戻る。玄関の所で、また別なばあちゃんが。確かマンションの住人だったはずだけど、名前知らない。でも、やっぱりマンションの入り口ふさぐように、あたしを待ち構えてるねぇ。人気者だわ、あたし。
「いくつになったの?」
あ、また年のこと聞かれた・・・。
おとうさん、さっき聞かれたばかりなので、今度はよどみなく、「この夏で16才になります」と言う。
「16才。人間で言うといくつくらいなの?」
「うーん、80ちょっとですかね」
「あー、それじゃあ、あたしの方が少しお姉さんだ」とばあちゃん笑う。
ひとしきり撫でまわし、「あたしより長生きしてねー」って言ってマンションの中に消えてった。
どうかな、ばあちゃんより長生きできるのかな?元気そうなばあちゃんだから、難しいな。
しかし、一回の散歩で、ばあちゃん三連荘という経験は初めてだね。みんな、家に籠ってるから、余計に手を出したくなったのかな。
ほんの少しかもしれないけど、あたしはばあちゃん達を癒したのかな。ばあちゃん柴犬がばあちゃんを癒す風景、意外に素敵じゃないか、とあたしは思った。
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