書くのを躊躇い続けた認知症のこと③夜鳴き対策の防音小屋 前編

認知症に伴う夜鳴き。実際に初めて経験すると、その声の大きさと断続的ながらも延々と続くことに驚かされます。部屋中に響き渡るような鳴き声なので、そしてペット可マンションとは言え、安普請なので隣のお宅にも鳴き声が響いているのではないかと不安になります。


何かご近所向けに対策を取らなければマズイ・・・。何かないか・・・。そこで思いついたのが防音の犬小屋やケージです。防音効果があれば、夜の間、鼓太郎に中にはいってもらおう。

今回は夜鳴き対策として、自作した防音小屋のことを取り上げてみました。

記事内インデックス
防音小屋は売ってないのか
第一期工事
第二期工事
挫折、しかしどうにかせねば

あまり上手くできませんでしたし、課題も先送りになった防音小屋作りです。なによりも、ひとまずの完成から実際に鼓太郎が使用した期間が短かったのが残念でした。

 

防音小屋は売ってないのか

防音小屋を思いついてから、初めから自作しようと考えた訳ではありません。普通に、何処で売っているかなと考えます。

しかしペットショップの店頭で、その類の用品を見たこともありませんでしたので、いつもながらネット検索。便利な世の中です。

しかし、検索でのヒットはなし。検索ワードが悪いのかと、いろいろ試しますが、結果は同じくヒットなし。ようやくヒットしたと思ったら、人間用でした。楽器演奏などの防音室で、ユニットバスのような巨大なものです。

これは、狭い家の中におけないし、値段も相当なもの。いくらなんでも代用するのは無理と却下します。

鼓太郎2016年2月 前庭疾患の発作以来、斜頸です。

探しても市販品がないので、ふと、自分でつくることは、できないだろうか?見てくれ悪くても構わない。ちょっと挑戦しようか、と考え始めます。

自作の防音小屋づくりに取り組んでみようと決断します。

ただこれは、2016年のことです。現在は、ネット検索でも「犬 防音小屋」などで数は多くないもののヒットします。ただ、出来合いの物、オーダーメイドの物とありますが、物はしっかりしていそうですが、値段は決して安いものではありません。需要はそれほど多くないでしょうが、その反面、通常のものよりもしっかりとしないと駄目なので製造コストは高い。一般的な犬小屋やケージのような値段設定にはできないのも納得です。

第一期工事

自作を決めたものの、はて、何をどうしようかと考えあぐねます。何をどうすればよいのやら・・・。材料も、工具もないし。大工さんじゃないので、そんなに高度なことはできない。小学生の工作レベルの延長でどうにかならないか?

当てもないままに、ホームセンターに向かいます。何か良いものないかなと売り場をうろうろ。

まずは小屋の外形構造をどうするか?工作だと、すぐに壊れそう。うーん。そこで気づきます。「小屋をゼロから作る必要はない。今ある犬小屋を防音仕様にすれば良い。いや犬小屋ではなく、旋回行動用に今使っている円形サークルを利用したほうが、旋回行動と夜鳴きの両方に対応でき」と考えます。

円形サークルを防音材でくるんでやれば完成だ。単純な発想です・・・。それで大丈夫かぁ、とその時は考えませんでした・・・。単純といえば単純ですが、切羽詰まってるので、悩むことに時間を費やす余裕もありません。

でも防音材ってどんなものだろう?素人には検討がつきません。ホームセンターをうろうろしていても特に防音というコーナーはありませんでした。そんな時に目に付いたのが、発泡スチロール系の板素材。

発砲スチロール系の板。軽量で加工も比較的容易にできます。

これ何に使うんだろう?壁の断熱材だったかな?壁の一部分だったら、これでくるんだり、囲えば、防音効果も期待できるのでは?と根拠なしに考えます。なによりも、加工が簡単そうです。のこぎりがなくても、大きめのカッターで切断できるだろうと、早速、畳一畳くらいのものを何枚か購入します。

何が始まるのかと小夏は興味津々で、工作作業の邪魔をします。

自宅に持ち込み、円形サークルの大きさを測り、すっぽりかぶせられるように切断し組み立てていきます。組み立てたものを何で接着すればよいのか分からず、ガムテープでぺたぺた張り合わせます。発泡スチロール系なので、ガムテープでは上手くつなぎ合わせができません。とりあえず、暫く形を保持できればいいやとアバウトです。

円形サークルを発砲スチールの断熱材で囲います。

円形サークルをすっぽり覆うのに、材料が足りなくなったりで、何度かホームセンターと自宅を往復。切りくずが静電気であちこちにへばりつくので、掃除が意外に大変です。

四方を囲い、上に天板を乗せて完成。巨大な箱です・・・。

ようやく円形サークルを覆うと、・・・何か部屋全体を占有するような威圧感を伴う、巨大なものになってしまいました。うーん、・・・。まぁ、防音効果があればいいや・・・。

その夜、夜鳴きを始めた鼓太郎を中に。うん?防音効果、・・・、少しは静かになったような気もするけど、何も変わっていないような気もする・・・。

苦労の割には、と落胆します。これじゃあ、ただの失敗作。どうする自分・・・。

第二期工事

周りを断熱材で囲んだだけでは、防音効果がないことがわかり(今考えれば当たり前です)、今度は近所にできたばかりのプロ用資材のお店へ。プロ用でも一般の人も購入できるとのことで覗いてみます。

確かに、普通のホームセンターとは違う見かけない建築資材が色々と並んでいます。

2016年2月 歩くのが困難になってから、カートの中でも何故か仰向けになることが多かった。カートを押す私や家内を見ていたのか?

その中に、ロール状になったものに「防音」の文字が見えます。これはなんだ?手に取ると、妙に重い。かなりの重量です。ゴム製のシートみたいです。プロ用のお店のせいか特に説明もないのが素人には厳しい。レジの店員さんに、どのように使うのか聞いてみましたが、パートさんみたいで、答えを得られません。仕方ないので、その場でスマホで調べます。どうやら壁の断熱材の上にそのゴム製シートをかぶせるような施工をする説明が見つかります。ああ、こういうものなんだ。使えるかも。

比較的値段が安かったので、例によってよくわからないものの、1ロールを購入し家へ運びます。

しかし、重い。ゴムの塊みたいなもんですから、重くて当然です。

第一期工事で作成した箱の上に、ゴムシートをつぎはぎしながら覆います。かなり加工しにくいもので、失敗の匂いがプンプンと。

早速、第一期工事で組み立てたものの上に、このゴムシートをかぶせます。そこでいきなり問題にぶつかります。

問題1 ゴム臭がかなりきつい
問題2 シートが脆くて、折り曲げるとすぐに割れる
問題3 どう見ても通気性ゼロ

作業しながら、うーん、どうだろと思いつつ、とりあえず試さねばと最後まで作業を進めます。ここでも、シートの重量にかなり苦しめられます。でも、重いことイコール防音性だろうと、少し期待も高まります。

実際に、夜鳴きする鼓太郎に入ってもらうと、確かに鳴き声は気にならない程度に小さくなりました。でも、これゴム製なので完全に覆ってしまうと、空気が流れない。窒息してしまいます。それじゃあ、使い物にならない。

作り終えるまで、そんなことに気づかないのが素人の哀しさです。止む無く、入り口側の片面を解放したのですが、それだと防音効果はなくなる、これも当たり前。お隣と接している壁側は開放してないので、多少はご近所対策になるかもしれませんが。

第二期工事も失敗です。次の手はあるのか?第三期工事に移れるのか?

挫折、しかしどうにかせねば

第二期工事を終えて、目的とは程遠い状態で、少々、徒労感を味わっていました。

作り始めたときには考えなかった通気性の問題が立ちはだかります。さらに、防音小屋を作っていたのは2月の寒い時期でしたが、通気性が悪いと小屋の中の温度が意外なほど上昇します。

昼間は大人しく寝ているのですが・・・。

鼓太郎が入って30分もすると小屋の中の温度は、平気で2、3度上昇します。犬の体温は人間よりも高いので、これも当然のこと。冬でもこうなのだから、春を迎え、そして夏を迎えると、まったく使用することはできなくなります。

通気性と温度調節は、防音小屋を作るときの必須条件だと、この頃初めて理解して、挫折感をたっぷりと味わいます。


しかし・・・、しかし、夜鳴きはさらにひどくなる。このままではだめだ。何か打開策はないか?換気扇を付ければ、どうにかなるか。でも換気扇で穴をあければ、防音性は落ちる。色んな条件の最大公約数の答えが見つかりません。

何か、違う資材ないのかな?あてはないものの、第三期工事へ向けて、再びプロ用建築資材の店に向かいます。

後編へ続く

 

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