三浦海岸へは、何度も足を運びました。流石に真夏の砂の焼けた海水浴シーズンは、肉球がやけどしそうで避けましたが、それ以外の時期は、真冬でも行ってました。真冬の三浦海岸は、浜に大根が大量に干されてたりしていて(三浦大根のたくわん用)、また違う風景も見られます。
そうこうしているうちに、わが家では小夏を迎えました。小夏が来て暫くの間は、置き去りにして遠出もできず、鼓太郎は不満そうでした。そこで、小夏が散歩デビューを果たし数日後、みんな揃って初めての遠出です。どこ行こうかと少しだけ迷いましたが、やはり海を見せようと三浦海岸へ。小夏の散歩デビューは早めで、わが家に来てから一ヶ月くらい、生後70日足らずの頃です。普通は生後100日くらいが散歩デビューですが、その時の動物病院の先生が早くて問題なしとの考えの人だったので、小夏の散歩デビューは早くなりました。
とはいえ、車に乗って長時間のドライブなので、車酔いはないようでしたが、少し心配。そもそも、狭い車の中に鼓太郎と小夏をどのよう配置にすべきか?
鼓太郎は助手席を自分の定位置としていました。家内が助手席に座るのですが、その足元でいつも丸まってました。決して大きな車ではないので、かなり窮屈。後部座席が空いているので、家内は鼓太郎を後部座席に押し込もうとしますが、鼓太郎、頑として拒否。後部座席に無理やり押し込んでも、座席の隙間から強引に前へ割り込んでくるので、何時しか助手席は鼓太郎のものになってました。
その当時、鼓太郎と小夏がどこまで仲良くなれているのか良くわからず、あまり近いのは心配なので、家内が小夏と一緒に後部座席へ。鼓太郎は、定位置の助手席。それでも、同じ社内に小夏がいるのが気に食わないのか、気になるのか、いつもは床の上に丸まっているのに、運転席と助手席の間から、じっと小夏の様子を窺い続けてました。
そんな鼓太郎を小夏は、我関せずとほぼ無視。たまに家内に窓から外を見せてもらったり、座席の上で寝たりと、長時間のドライブも平気な様子。神経の太い、大物っぷりを見せてくれます。
そして三浦海岸へ到着。
鼓太郎、海に突進することは既になくなっていましたが、浜を駆け回り、穴掘り、打ち上げられている海藻に体をこすりつける(これは止めて欲しかった)など、一人で楽しみます。
小夏は、何だかわからないながらも、地面に降ろすと鼓太郎の後を追って砂浜へ。砂の上歩くのも初めて。ちょっと歩きにくい感触を確かめながら、それでもちょこちょこと、跳ねるように歩き、鼓太郎を追いかけます。まだ、二ヶ月ちょっとの子犬なので、思いっきり走る鼓太郎に追いつくわけはありませんが、それでもちょこちょこと追います。せっかく近づても、小夏が近くに来ると、鼓太郎はまた反対側へダッシュ。ちょっと意地悪。
それでも、諦めることなく鼓太郎を追い続ける小夏、少しは楽しかったのかもしれません。初めて、広々とした砂浜だったので。
暫く砂浜で遊んでましたが、小夏が疲れたかもしれないと、家内が小夏を抱えあげて水際へ。打ち寄せる波を不思議そうに見つめながらじっと固まる小夏。怖がっている訳ではなく、なんだかわからず、その前後に動く波をじっと見つめていました。
家内が波打ち際に降ろすと、寄せてくる波にちょっと驚き、それでも引く波を追いかけていきます。小夏は波の事が怖くないようです。それでも、頭から被ると鼓太郎同様に嫌いになりそうなので、そこそこで波打ち際を離れます。
何にでも興味を持つ子犬の時期だったので、海に対しても違和感なく受け入れてくれたようです。
その後も、この三浦海岸へはみんなで頻繁に通いました。ただ鼓太郎が8才くらいになった頃に、砂浜を歩くのを少し辛そうにし始めて、そこから海岸、浜へ出ることはなくなりました。人間でもそうですが、砂浜を歩くのは、結構な負荷がかかりますので、シニア犬になり、筋肉のピークを過ぎた頃の鼓太郎にはちょっと辛かったようです。その反応を見て、私も改めて、鼓太郎の加齢を意識するようになりました。