認知症に伴う夜鳴きですが、そもそも体内時計の狂いによる昼夜逆転が大きな問題です。昼夜逆転がなければ日中に鳴くことはあっても夜間は大人しく寝ていてくれるはずです。日中であれば多少鳴かれても、こちらもそばに寄り添いなだめることもできるし、認知症のワンの方も人の気配を感じて鳴く頻度も少ないに違いありません。
実際、夜間にあれだけ大騒ぎするのに、日中は大人しくずっと眠り続けています。この眠りの時間を夜間にもっていけば、問題はかなり低減されます。
鼓太郎の夜鳴きがひどくなって来た頃、病院へ行き先生に相談しました。何か治療方法とか治療できずとも夜鳴きを軽減する妙案があるかとの期待からですが、回答は至ってシンプル。昼夜逆転を解消させる、ことでした。
それは素人の私にも思いつきます。問題は、どうやって昼夜逆転を解消することができるのか、その方法がわかりません。先生の話をかいつまんでまとめると次のようなこと。
・昼間にできるだけ眠らせない。
・お日様の光によくあてる、日光浴をさせる。
・薬療法(睡眠薬、精神安定剤など)は、短時間の一時凌ぎにしかならない。
昼間できるだけ寝かせないというのは、そりゃそうだと思わず言いかけた当り前のことです。しかし簡単そうで非常に難しい話です。
昼間になると、夜の寝不足がたたるのか、すぅすぅと幸せそうな顔をして寝始めます。その様子を見ていると、無理やり起こすのは忍びなく感じます。今までも昼間も好きなように寝かせていたのに、それを無理やり起こすのは可哀そうです。
心を鬼にして何度か起こしますが、そのたびに恨めし気な顔で見上げられます。虐待されているとか思われると嫌だなぁ・・・。
それに夜間よりはましですが、寝ないように常にそばで監視している必要があります。休みの日は、私が見ているにしても、平日は家内に頼むしかありませんが、買い物などの外出で不在になる時間はあります。
お日様の光によくあてる、日光浴をさせるというのは、先生に言われて初めて知りました。日光浴は体内時計を正常に戻してくれるそうです。時期にもよりますが、鼓太郎の夜鳴きしていた時期は冬場だったので、光が比較的部屋に入りやすく、また熱中症になる危険性も少なそうなので、数時間おきにベッドの位置をずらしてあげるだけで済みます。効果のほどはわかりませんでしたが、私たちには負担の少ない方法です。
薬療法は、以前にも書きましたが、色々な弊害が懸念され、処方はしてもらいましたが出来るだけ限定的な使用にとどめたいと考えました。
結果的に、わが家で昼夜逆転を解消にするためにしたことは、昼間できるだけ寝かせずに日光浴をさせるというだけでした。念のためにネットでも調べてみましたが、他の獣医さんたちのアドバイスも似たようなものばかり。これという妙案はないようです。
私が休日の時は、日当たりのよい場所を選び日光浴をさせながら、鼓太郎の横に私も寝ころびながら、鼓太郎が眠らないように体をさすっていました。しかし、陽だまりでぽかぽかの中にいる私にもだんだんと睡魔が襲ってきます。私の手の動きが止まると鼓太郎はすぐに眠り始め、そして小夏もいつの間にか寄って来ていて、私と鼓太郎と小夏と川の字ではありませんが、揃って爆睡していたというのが実態です。
揃って寝てしまえば、昼夜逆転の解消に意味はありませんが、ただその間だけは、少し幸せで穏やかな時間が流れます。
しかし、その反動で夜間にはまた大変な思いをします。
日光浴と昼間に寝かせないことに、どこまで効果があったのかは、わかりません。効果が出始める前に、鼓太郎は夜鳴きする体力がなくなったようです。最後の一か月は夜間も私の枕元で大人しく寝ていました。意識が朦朧としていたのかもしれません。
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