ショーウィンドウの中から、並んでこちらをまっすぐに見つめる二柴。左が鼓太郎、右が小夏。2013年頃の写真です。ここは、わが家から徒歩５分くらいのペットサロンのショーウインドウ。月一度のシャンプーを終えて、出迎えにやって来るはずの私を二匹でショーウィンドウの中で待ちます。
多分、私が到着するまでに道を行き交う人たちがたくさん鼓太郎と小夏の姿を覗き込んだに違いありません。愛想のない鼓太郎もきっとそのたびに私が来たのではとガラスに近づいて覗き返したのだろうと思ってます。
それでも、待ち人はなかなかやって来ない。何度も繰り返した残念さから、いざ私が到着してガラス越しの再会を果たしても、誰だかわからず、暫し無反応。少し小首を傾げたようにも見えるその表情も、ほんの数秒のことです。すぐに、笑顔を見せてくれました。
小夏は表情が変わりません。いつもは、小夏の方がずっと愛想が良いのですが、道行く人に愛想を振り撒きすぎて疲れたのか、迎えに来るまでの時間が長すぎて怒っているのか、どちらかだったんでしょう。
このペットサロンは、現在、別の場所に移転し、このショーウィンドウは今はもうありません。
ショーウィンドウの人気者
このペットサロンがあった場所は、人通りの多いメインストリートをちょっと横に入ったところにありました。それでも東京の片田舎にしては人通りの多い道です。お店の前を行き交う人や車はそれなりに多い。
鼓太郎も小夏も、ショーウインドウの中では、微妙な距離を取りながらうろうろ。中で寝ることはなかったみたいで、二匹で遊ぶこともなく、基本は別々にうろうろ。家にいるときと同じです。
それでも、誰かが通ったり、立ち止まりショーウィンドウを覗き込むと、小夏はすぐに駆け寄ります。
私が迎えに来たのかなということもあるかもしれませんが、人への関心、遊んでくださいという願望だったのかもしれません。鼓太郎は、後ろの方でうろうろしながら、近づくべきかどうか考えていたんでしょうね。
それでも成犬二匹の柴犬が一つのショーウィンドウに入ってる風景はなかなか目にする機会がないようで、足を止めて覗き込んでくれる人は意外にいたようです。そのたびに、小夏は駆け寄り、尻尾ふりふり。意外にガラス越しの人気者だったようです。私も何度か目にしましたが、ショーウィンドウの中の小夏と鼓太郎をケータイで写真に収めてる人がいました。なかなか二匹が笑顔で並ばないので、今風にいうインスタ映えはしないのでしょうが・・・。
二つ目のペットサロン
このショーウィンドウのあったペットサロンは、わが家にとっては2つ目のサロンです。初めは、以前通っていた病院でシャンプーをしてもらっていまたのですが、事情があって変えました。
小夏は、人間には誰にでも愛想良く、シャンプーでも暴れることはありません。実際にその場をみたことはありませんが、少し震えてはいるみたいですが、それでも終わるまで大人しくしているそうです。
鼓太郎は、このブログを読んでいただいてる方は容易に想像できるでしょうが、毎回、大暴れだった・・・らしい。もちろん、トリマーのみなさん、プロだからそんなことを言う人はいませんでした。言わなくても、たぶん、というのは想像が付きます。
でも一人だけ例外が。初め通ってた病院で、「次回から、口輪つけてエリカラ付けてきてもらわないと受け付けません」と。この方、トリマーさんではありません。資格や経験はあるのでしょうが、病院の先生の奥さんでした。この病院にはもともとトリマーさんが４人くらいいたんですが、何故かある時、みんな一斉にやめてしまい、この方に一度やってもらったら、先のように宣言されてしまいました。
鼓太郎が暴れて、大変だったとは想像つきますが、そう言われて通い続けるほど私も人が良くないので、その日を境に病院もシャンプーもここへ通うことはやめました。トリマーさんたちと小夏は大の仲良し。鼓太郎もそれなりに仲良しだったので少し残念でしたが、誰もいなくなっちゃ通う意味もないです。病院の方もやたら薬ばかり出すわりに、あまり効果なかったし・・・。
ちなみにトリマーさんたちと鼓太郎が、それなりに仲良しと言いましたが、おそらくトリマーさんたちは、鼓太郎のことをよく理解してくれて、扱いが上手かったと思っています。たまに散歩途中に道で会うと、小夏を構ったあとに、鼓太郎にも「鼓太郎おいで」と言って鼓太郎がガウったり口を出すのをわかってて、わしゃわしゃして、案の定、ガウられて「うーん、今日も駄目なの」とめげずにいてくれたのが嬉しくもあり、犬の扱いが上手いんだと感心もしていました。みなさん、今はどこでトリマーやってるのか、あるいは独立しているのか、引退した人もいるかな？
病院でのシャンプーをやめたのは良いのですが、さてどうしたものかと。数週間すると被毛が少しベタつき始め、そろそろシャンプーを考えねばという時期になってきました。近所にペットサロンあったかな？ということで暫く私が浴室で鼓太郎と小夏をシャンプーしました。
・・・大変でした・・・。今でも、たまに家でシャンプーしますが、鼓太郎は特に大変です。基本的に逃げ回って大暴れで、攻撃的ではないのですが、逃げ切れないとパニックになって口が出るという感じ。サロンのように専用のバスタブやシャワーもないので、私も腰が痛くなり、あちこち爪で引っかかれミミズ腫れです。まぁ、これは断られても仕方ないかなと半分納得です。
何ケ月か家でシャンプーをしましたが、暴れる鼓太郎よりも私の腰に来るのが辛くて音をあげてしまいます。
これは、早く鼓太郎のシャンプーを引き受けてくれるペットサロンを探さねば。
近所にペットサロンがあまりない。というよりも徒歩圏内には一軒しかありませんでした。何度かホテルでお世話にはなったことのあるペットサロン、今もシャンプーで通うこのサロンです。
家内に「どうだろう？鼓太郎のシャンプーやってくれるかな？ダメだったら小夏だけでもやってもらおうか」。
「うーん、どうだろうね。ホテルに泊まるときもきっと暴れてるはずだから、正体バレてて断られるかも。とりあえず聞いてみるよ」。
そして翌日、家内が鼓太郎と小夏を連れてペットサロンへ。仕事から帰ってドアを開けると鼓太郎と小夏が出迎えに駆けてきます。おや、きれいになって、シャンプーの良い匂いが。
「ペットサロン、鼓太郎のシャンプーやってくれたんだ。よかった。でも、何か言ってなかった？文句とか・・・」。
「いい子でしたよー、って笑ってた」。
笑ってたというのが少し意味深ですが、たとえ何かあっても口にしないプロで助かりました。ともかくシャンプーをしてもらえるお店が見つかって一安心です。
以来、ずっとこのサロンでシャンプーをお願いしてます。ただ、鼓太郎が15才過ぎから、シャンプーの後に倒れることがあり、「体力的に、万が一のことがあると責任もてないので、申し訳ないですが・・・」と断られてしまいました。これはやむを得ないかなとこちらも納得しました。
それからは、小夏はこのサロンでシャンプー。鼓太郎は、私が浴室でシャンプーを何回かしました。残念ながら、鼓太郎を自宅でシャンプーしたのは、その後の何回かで終わりになりました。
ショーウィンドウの写真を並べてて気づいた事
この記事を書こうと、過去のショーウィンドウの写真を探してて気づきました。撮影日時は、ばらばらなのですが、鼓太郎と小夏が並びの位置がいつも同じ。向かって左側に鼓太郎、向かって右に小夏です。今まで気にもしていませんでしたが、いろんな日時の写真を並べて初めて気づきました。
これも。
別な時も。
こっちも。
こんなのも。
なんだろう？二匹の間で、何か位置取りについて暗黙のルールでもあるのでしょうか？少し不思議です。気になって、ショーウィンドウに限らず他のツーショット写真を見ても、やっぱり鼓太郎が向かって左、小夏が右というケースが多くみられます。
これは、お雛様のお内裏さまとお雛さまの左右の位置関係と同じです。お内裏様が向かって左、お雛様が向かって右と言う関東雛の並びです。京雛は、逆だそうです）。
今頃になって初めて気づいた些細なことですが、発見して少し嬉しく、懐かしく思っています。
ランキング参加中 ↓
