柴犬の裏白と白足袋

小夏2004年10月 別記事でも一度使った写真ですが、裏白と白足袋が一番わかりやすい写真なので再掲。きれいな白足袋でしょう?

柴犬の容姿や被毛を語る時に、最近は目や耳にする機会は少ないですが、裏白白足袋と言う言葉が使われることがあります。今でもプロのブリーダーさんやショップの方は使うのでしょうが、一般の飼い主の方はこの言葉を使いませんよね?


裏白とは、柴犬の体の裏側、お腹の側の毛が白色になっている様を言います。あごの下から胸元、お腹を経由してお尻、そしてしっぽの先まで裏白は続きます。手足も裏側と言うか、後ろ側に裏白が走ってます。もちろん、個体差はあるので、全部が全部同じような裏白になっているわけではありません。

白柴だと当たり前ですが、同色ゆえに区別がつきません。それでも、じっくりと観察すると、白柴でも、体の白毛に少し赤や黒を帯びていると裏白部分とそうでない部分が識別できることもあります。毛の質が少し違うので、色は同じでも、裏白部分はわかるかもしれません。ただ、裏白の意味するところは、あくまでも当該部位の毛色が白であることです。

赤柴の赤や黒柴の黒との対比で真っ白な裏白が入っていることが、昔から好まれ裏白と言う言葉が生まれたのかもしれません。

わが家の鼓太郎も小夏も赤柴だったこともあり、しっかりと裏白でした。特に赤色が一番鮮やかになる秋口から冬にかけては、きれいなコントラストの被毛を見せてくれました。それでも、だんだん年齢を重ねると赤色がだんだん白っぽくなり、若い頃のように鮮やかな裏白は見えなくなっています。一種の年齢バロメータとしても機能してました。

裏白は、柴犬に限ったことではなく、四足歩行の動物は、基本的に裏白だと思うのですが・・・。柴犬好き、愛好家の人が、どうにか柴犬をほめるために強調したのでしょうか?

 

白足袋とは、手足の甲の部分の毛が白くなっている様を言います。手足に白い足袋をはいているように見える(見えなくもない)ので、付けられた呼び方です。個体によって白足袋をはいてない子もいれば、だいぶ上の方までの長い白足袋の子もいれば、手足ごとに足袋の長さの違う子もいます。

現在では、日常的に足袋を使用する人は少ないので、白足袋ではなく「白いソックスを履いている」と言っても良いとも思います。ソックスだと、個体ごとの白い部分の長さに応じて、「うちの子は白いハイソックス」とか「うちの子は、白いニーソックス」だとか言えそうです。本来的に白足袋は、手足の先端部分、手足の甲を指した言葉ですが、ソックスだと個体の多様性を尊重して使い分けができ、面白いかなとも思います。

でも、根っからの柴犬好きの方には、「日本犬なんだから、やっぱり和風の足袋という呼び方が良い」とお叱りを受けそうですね。

わが家の鼓太郎も小夏も白足袋をはいていました。鼓太郎を迎えたとき、裏白も白足袋も知りませんでしたが、ペットショップの店員さんが一生懸命に説明してくれました。その時は、さすがは長年日本人と暮らしてきた天然記念物だと、妙に感心して話を聞いていた記憶があります。その後、小夏を迎えることになった時に、「この子は、ちゃんと裏白入っているかな?白足袋はいてるかな?」とチェックしていました。最重点事項ではありませんが、加点ポイントというところでしょうか。

 

裏白も白足袋も、柴犬のチャームポイントを語る言葉です。知らなければ、見落としそうな体、被毛の特徴です。柴犬大好きの先人が、ほめ場所、特徴を語るのに見出して、その当時の感性として素敵な言葉を選んだに違いありません。将来、今の柴犬好きの人たちが見出したチャームポイントが、今の感性の新しい言葉で語られているかと考えると、それも楽しみです。

 


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