柴犬の体臭はお陽さまの匂い

鼓太郎小夏と暮らし始めた時、初めて鼓太郎と出会ったペットショップに充満していた臭いにたじろいでしまったので、狭い室内で一緒に暮らすと、さぞやその体臭にも悩まされるものと覚悟していました。(別記事:2000年8月13日鼓太郎がやって来たその2(ペットショップの臭いでたじろぐ私))

しかし、実際に体臭が気になるということは、殆どありませんでした。柴犬の体臭について書いてみます。

記事内インデックス
柴犬の体臭は
体臭の元 汗腺
体臭予防・対策
お陽さまの匂い

個人的には、柴犬の匂い、それもお陽さまの光をたっぷり浴びた後の匂いが好きです。匂いフェチとかじゃありませんが、変でしょうか?

柴犬の体臭は

犬全般について共通に、独特な獣臭(けものしゅう)があると言われます。確かに昔のペットショップは臭い店が多かった、というよりも何処も臭かった記憶です。今のペットショップは、換気設備が良いのか、犬たちを清潔にケアしているのか、臭いが気になる水準のショップに遭遇することはありません。

もちろん、犬も生き物である以上、体臭がないわけがありません。「犬臭い」と言われるように、独特の臭いは否定できません。しかし、実際に暮らして体臭に辟易としたという記憶がありません。少なくとも嫌な臭いの経験はありません。

わが家では、ごく普通のケアしかしていないので、柴犬と言うのは体臭があまりない犬種かと思っていました。科学的な根拠はありません。個人的な感想です。他の犬種と暮らしたことがないので、比較もできませんが、柴犬(鼓太郎、小夏)について言えば、臭いという感じのにおいはなかったと思ってます。

ただ、二種類だけ時折、気になった臭いがあります。

①海藻臭
シャンプーから一か月ほどのころに、たまに海藻のような臭いを感じることがありました。浜辺に打ち上げられた海藻のような臭いです。特に嫌ではありませんでしたが、この臭いを感じるとシャンプーに行かなければという合図だと思ってました。
②肉球臭
肉球臭が好きだという人もいます・・・。犬の場合、汗腺(あとで詳しく書きます)が肉球に集中しているので、夏場や汗をかいたときは少々臭います。肉球臭が好きと言う人は異論あるかもしれませんが、人間の足裏臭みたいなものです。

臭い、臭覚は、個人差が大きなものです。特に、家内に言わせると私の臭覚は鈍いらしく、またそもそも犬と一緒に寝ているので、たとえ臭くても気にならないとのことです。むしろ、柴犬にしてみれば私の方が臭いのかもしれません。

2013小夏 人の寝床に潜り込み、今夜も一緒に同衾。小夏の体臭が気になれば、一緒には寝れない。

個人的な見解としては、柴犬の体臭は殆ど気にならないです。

但し、体臭以外の臭いは、健康と関わるものもあるので、普段と違うにおいに気づいた時は注意が必要です。耳や口です。外耳炎や歯槽膿漏などの可能性も否定できません。

じゃれ合ったときにでも、犬のあちこちのにおいを嗅ぎまわってみてください。どっちが犬だかわからないくらいに。

体臭の元 汗腺

体臭の元となるのは、汗と皮脂が大部分です。これは人間も犬もほぼ同じです。この汗や皮脂を体外に排出する汗腺は、臭いとも密接に関係する生理的な機能です。

この汗腺には、エクリン腺アポクリン腺と呼ばれる二種類の汗腺があるそうです。

エクリン腺
犬の場合、このエクリン腺は肉球や鼻先など限られた場所にしかありません。この汗腺は体温調整のためにさらっとした汗を排出します。犬の肉球臭は、ここからの汗の臭いです。
アポクリン腺
犬の場合、このアポクリン腺はほぼ全身にあります。アポクリン腺からの汗には、フェロモンが含まれ、エクリン腺からの汗との対比で言えば、べたっとした汗で臭いも強いものが排出されます。
さらに、アポクリン腺はもう一つのにおいの元である皮脂腺と直結しています。このため、汗の排出とともにフェロモンや皮脂も一緒に排出されるためにべたっとした汗になります。

これらの二種類の汗腺から排出される汗が、そのまま放置されて酸化し、さらにそこへ雑菌が繁殖することで、体臭となって臭うことになります。雑菌(微生物)の影響も大きいので、これらのものが活発になる梅雨時から夏に犬の体臭も強くなる傾向にあるわけです。

今回、初めて調べて知った事ばかりですが、なんとなく納得しました。

2013年 左:鼓太郎 右:小夏 一つのシュークリームを前に三すくみ、緊張の時間・・・。

体臭予防・対策

犬の体臭がまったく気にならない人はともかく、そうは言え周囲の人に嫌われてしまいますので、それなりの体臭予防対策は必要です。わが家のようにマンション住まいであれば、おかしな近隣トラブルを招きかねないので、最低限のケアは必要となります。

しかし、体臭予防対策として、どのようなものがあるかと言えば、ごく一般的な愛犬範囲のケアしかないようです。

シャンプー
どれくらいの頻度にするかで少し悩みます。あまり頻繁にシャンプーをするのはストレスなど犬への負担も大きいし、またあまりにも皮脂がない状態も好ましくないようです。このあたりは個体差も大きそうです。
わが家は、おおよそ一か月をめどにシャンプーしてきました。あくまでもめどで、時折、鼓太郎と小夏の頭のにおいを嗅ぎ、前述の海藻臭の度合いで早めたり遅らせたりしていました。被毛のべたつき度合いも判断材料ですが、べたついてると感じるほどだと即シャンプーです。
ブラッシング
ブラッシング自体が体臭予防になるのかな?と思いますが、ブラッシングにより死毛を取り去ることで雑菌の繁殖場所を掃除できますし、不要な皮脂も少しながら除去できます。何よりも、体臭や被毛、皮膚の状態が確認できますので、これも有効かと思います。
わが家では、換毛シーズンの秋冬を除くと、うーん、それほどブラッシングしてません。短毛犬種の柴犬に安心してきたのは反省点です。
被毛の状態で、毛割れ(毛が小さなもこもこした塊に見える状態)が見られると、体臭になってなくても被毛に皮脂が付着してきている証拠なので、シャンプー行です。
手拭き
毎日の散歩の後の手拭きを少し丁寧にやります。爪と爪の間、肉球と肉球の間などをタオルできれいにします。余少し汚れがあると思ったら、手足だけ水と石鹸でシャンプーしてあげても良いです。肉球臭は、ポップコーン臭とか言って好きな人も多いようですが、私は足ムレ臭にしか思えません。気にはなりませんが、絨毯や床に付着するので、手拭きはかかせないと思ってます。
フード
わが家では試したことがありませんが、体臭や口臭を抑えるフードがあります。汗腺由来の体臭というよりも、体の内部(内臓)や口の中の問題への対処のような気がしています。未経験なので、感想的なものは何も言えません。

短毛種の柴犬の場合、ちゃんと日頃からのケアをしていれば、汗腺由来の体臭に悩まさられるということは少ないようです。

もちろん、体臭については個体差が大きいそうなので、自分の子の被毛がべたつきやすいと思ったり、臭いがきついと思ったら、まめにケアしてあげることが長く暮らすためには大切です。

お陽さまの匂い

とは言え、柴犬の体臭は臭いとも言えますが、なんとも言えない芳しい匂いだとも思ってます。自分だけかと思ったのですが、ネットやブログを見ていると時折そうした「柴犬の匂いが好き」と言う言葉を見つけます。少し安心。私だけが変わりものじゃないようです。

もちろん、何の手入れもされずに長年放置され獣臭たっぷりは、論外ですが、普通にケアしている柴犬の匂いは、私なりの表現をするとお陽さまの匂いです。

2013年鼓太郎 どんなに暑い日でも、日向で寝るのが好き。お陽さまの匂いが体にまとわりつく。

お陽さまの匂いって何?って突っ込まれそうですが、・・・上手く表現できません。でも、柴犬と暮らしたことのある人は、意外にうんうんと同意いただけるんじゃないかと思います。

あえて表現すれば、日向の縁側に干した布団のにおい、よく乾燥した麦わらのにおい、夏の日に外で遊びまわって帰ってきた子供のにおい、などなど。お陽さまの光をたっぷり浴びたものが放つ、芳しい匂いです。

 

その匂いをかいでみたくなったら、柴犬と一緒に暮らすのが一番手っ取り早いと思います。

一緒に暮らすのが、難しければ近所の柴犬の所へいって匂い嗅いでみてください。嫌がられてガウられても、そこは自己責任ということでお願いします。

 


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