柴犬はあまり吠えないのか

私が幼少期だった遠い昔、住んでた町では正午に消防署のサイレンが響いていました。その正午を告げるサイレンが鳴り始めると、近所の虎毛の大きな犬が大きな太い声で遠吠えを始めます。田舎だったこともあり当時は街の中を徘徊していた野良たちも、それに呼応するかのように立ち止まり遠吠え。あちこちで犬たちの遠吠えが大合唱になっていた記憶があります。


正午のサイレンは今ではどの町でも行っていないでしょうが、救急車や消防車のサイレンに反応して、鼓太郎や小夏も遠吠えするのかと危惧していましたが、遠吠えは一度だけ聞いた記憶しかありません。

柴犬は、無駄吠えをしない犬種なのか?犬の吠えについて調べてみました。

記事内インデックス
柴犬は他の犬種よりも吠えない?
吠えるには理由がある
わが家の場合

2003年鼓太郎3才 一番暴れん坊で手を焼いてた時期。

柴犬は他の犬種よりも吠えない?

柴犬は余り吠えない犬種だと言われることがあります。体感的に納得感のある言い分ですが、本当に柴犬は他の犬種に比べ吠えない犬種なのでしょうか?今はあまり見かけませんが、かっては家の前で番犬をしていたイメージが強くあります。

吠えるから番犬が務まる訳で、吠えなければ番犬になれないのでは?であれば、柴犬は吠える?

犬の吠えは、元来のものではなく、人間との共存生活の中で、一種しつけられた側面があるそうです。共存するなかで何らかの使役を犬が担っていくために、吠えることを人間が要求したそうです。

狩猟犬、牧畜犬、番犬。どれも程度の差はありますが、吠えることでその期待される使役を全うすることができます。人間の都合というのが、ちょっと気に入りませんが・・・。

確かに狩猟犬については、吠えるという印象があります。結構、野太い大きな声で吠えます。中型犬以下サイズのビーグルにしても、ジャックラッセルテリアなどにしても見た目と違う野太い大きな声です。中型犬以上については、接する機会がないのでよくわかりませんが、獲物を追い込み、その場所を知らせることは同じく必要なので吠えるはずと思ってます。

でもテレビなどで見ていても、のべつ幕なしに吠えまくる狩猟犬はいない。ちゃんと、目的を果たすために必要な場面で吠えるようです。これは、躾や訓練の賜物で本質とは違うのかなとも思います。

牧畜犬も羊や牛などを追うときに駆け回る能力に加え、吠えることでより効果的に使役をこなしています。個人的なイメージでは、吠えることは比較の上で少ないように感じてます。

ただ、問題はこうした本来狩猟犬や牧畜犬が、一般家庭でペットとして暮らしていると、目的の使役がないのでうまく躾や訓練ができていないと、かなりの音量で吠えてしまう可能性は高いと思ってます。

そして、柴犬ならびに日本犬。もともとは狩猟犬ですから、洋犬の狩猟犬と同じはずです。でも、比較の上では、吠えが少ないイメージになるのは何故でしょう?あくまでも個人的な考えですが、どうも日本犬独特のそっけなさが関係しているのではないかと思ってます。

柴犬と暮らしている人なら、遊んでーと自分で駆け寄ってきても数分もするとぷいっとそっぽを向かれ去られた経験があると思います。そんなそっけなさ、短時間集中が、吠え方の傾向にもつながっているような気がします。ワンと吠えてみたけど、もう充分なので吠えません、とでも言ったところでしょうか。

こうしたことから、結果的に柴犬は余り吠えないというイメージなのかなと考えてます。あくまでも個人的な考えですから、真偽は分かりません。

2005年 小夏はまだ鼓太郎の行動をまねしていた頃。

吠えるには理由がある

一般的に無駄吠えとか言われますが、そもそも無駄吠えって何でしょう。これはどうも人間側の都合からの言い方です。人間の側で何故吠えるか理解できないケースを総称して無駄吠えと言ってるだけです。犬にしてみれば、理由なく吠えるという事はほとんどなく、なんらかのコミュニケーションを目的に吠えると理解すべきだと思います。

大ざっぱに分類すると次の4つに分類できそうです。

興奮、感情の高揚を知らせる
警戒、危険や異常を知らせる
要求を知らせる
体調不良を知らせる

個体によって違うと思いますが、わが家の鼓太郎と小夏が吠えた理由は、基本的に警戒だけでした。

興奮で吠えるということもなく、むしろ興奮したときは唸るような感じでした。

要求吠え(ご飯がほしい、遊んでほしいなど)に類する時の行動は、吠えるのではなく、目で訴えてきたりまとわりついてきました。

体調不良の訴えで吠えるというのもなく、具合が悪い時は、力ない眼でじっとこちらを見上げていました。基本的に元気だったし・・・。ただ、鼓太郎が最後の日に、吠える体力も残っていなかったはずなのに、二回、大きな声でワンワンと吠えたのは、体調不良の訴えだったかなとも思います。あるいは、「早く、時間内から、僕のそばに来て」と呼んだのかと理解してます。

わが家の場合

わが家の二柴、鼓太郎と小夏も多分に柴犬一般のに漏れず、吠えることは少ないワンだったと思ってます。

鼓太郎も若犬の頃まで(5才頃)は、インターフォンの呼び出し音に反応して吠えていましたが、次第に反応しなくなり6才ころには、殆ど吠えることはなくなりました(認知症になっての夜鳴きを除き・・・)。

小夏に至っては、家に来た時からほぼ吠えることなく、たまに鼓太郎とじゃれ合って興奮したり、鼓太郎に追い掛け回されてソファの下に逃げ込み、抗議するように鼓太郎に向かって吠えるくらいでした。

2008年小夏4才 吠えることはありません。

ただ、小夏の場合は、親犬や兄弟犬から離されたのが早かったためか、鼓太郎の所作を真似る傾向にありました。このため、インターフォンに反応して鼓太郎が吠え始めると、鼓太郎の方を一度見て確認してから、同じように吠えていました。「なんだかわかんないけど、鼓太郎の真似しなくちゃ」といった感じです。鼓太郎が吠えるのをやめると、小夏もすぐにやめてました。

これは外でも同じ。散歩の時などに他の犬に出会ってにらみ合いになっても、基本的に鼓太郎は無視してスルー。吠えません。たまに相手がしつこく絡んできたり、正面で避けようがなく、なおかつ相手が吠えかかってくると、それに対抗するように吠えてました。小さかった頃の小夏は、外でも鼓太郎の真似して、鼓太郎の横に並んで一緒に吠えてたのが懐かしい記憶です。何か大きいのとちっちゃいのが並んで吠えてる姿は、微笑ましかったです。

 

マンション暮らしのわが家にとっては吠え声でご近所ともめることが一番心配でしたが、鼓太郎がやってきてから足掛け20年、問題なく時間を送って来れました。一緒に暮らし始めるときに、マンションゆえに無駄吠えの少ない犬種ということも理由の一つで、柴犬を選んだのが正解だったと思ってます。そして柴犬の中でも、吠え癖のない鼓太郎と小夏だったのが幸運だったと思ってます。特に躾も訓練もしていないのでことさらそう感じています。

 

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