若犬時代には必要のなかったもので、老犬になると意外に便利なグッズは多々あります。それまで特に必要としていなかったため、老犬期になってそうしたものが直面している問題に役立つと容易には思いつかないのですが、ハッと閃き試してみると意外や意外、ものすごくお助けグッズになります。
今回は、わが家的にお助けグッズとなったもののなかで、折りたたみサークルを取り上げてみました。
記事内インデックス
どんな時に役立った
わが家が使った折りたたみサークル
鼓太郎の使用感想
折りたたみサークルは、今もペットショップやネットショップで簡単に手に入ります。通常の室内用サークルとして犬小屋やゲージの代用品みたいな宣伝ですが、私的には介護用品でアピールしたほうが売れるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
どんな時に役立った
老犬期になり認知症の症状を呈し始めていた鼓太郎。空に昇る半年前頃から、徘徊行動(同じところをぐるぐる回るように歩き回る)が出始めました。比較的、物の少ないわが家ですが、所詮はマンションの一室なので、空いている床のスペースはそれほどありません。
ぐるぐると歩き回る鼓太郎が、置いてあるものにはまって身動きとれずに暴れたり、何かにぶつかって怪我をしたりと言う危険性もあります。
徘徊をやめさせようと、抱きかかえても、それも嫌がり余計に大暴れ。好きにさせていると、あちこちにはまって、うなり、吠えて助けを求められます。それが、何度も何度も繰り替えされ、そのサイクルタイムも短くなり、夜間でも続くようになると、老犬で認知症になったからと理解していても、こちらも心身ともに次第に参ってきます。
認知症による徘徊行動は、容易にやむことはありません。一度、回り始めると何かにぶつかって動けなくなるか、歩き疲れて寝込むかまで、延々と続きます。見ているこちらも辛いですが、回り続けるワンはもっと辛いに違いありません。何故、自分は回り続けているのか理由もわからないのですから。
この認知症による徘徊行動の時に、人間にもワンにもサークルは役立ちました。
わが家が使った折りたたみサークル
鼓太郎の徘徊行動が激しくなり、目を離すことが出来なくなっていたころ、ネットでいろんなみなさんの老犬介護ブログを拝見しました。悩みは同じで、そうした中でみなさん色々な工夫をされていました。何件か見かけた「バスマットを数枚つなぎ合わせてサークル状にして、その中を歩かせる(徘徊させる)」というのが良さそうだと思いました。
これならば、何処か妙なところにはまってジタバタもがくこともないし、ぶつかって怪我をすることもなさそうです。
4,5枚のバスマットをガムテープなどでつなぎ合わせるだけで簡単とみなさん書かれていました。私にも作れそうな気がする・・・。家内に言うと、「えー、どうかな?上手くできるの?」と言う返事。そう言われると自信なし。それじゃあどうしようか。
「なんか、昔々、ペットショップで円形のサークルを見たような気がするけど、どっかで売ってない?」。そう言えば、私も見たような気がしてきました。早速、ペットショップへ向かいます。結果的になし。別のペットショップへ、そこにもなし。がっかりして、帰宅後、「ネットでないかな」と何気なく検索します。あれ?簡単にヒットした・・・。
値段も安い。バスマットをつなぎ合わせるよりも、安いような気がする。早速注文しようとしますが、お届けまでの時間が数日かかるみたいでした。「うーん、できれば早く欲しい。もう少し違うペットショップを覗いて、なければネットで注文しようか」と、また違うペットショップへ。でも置いてない・・・。他にありそうなペットショップはないかと考え思いついたのが、ホームセンターのペット用品売り場です。早速、一番近くのカインズホームへ。
あっけなく、ありました。ただ大きさはLサイズしかありませんでした。XLが直径1.5m、Lが直径1.15m。Lサイズだと柴犬には少し狭そうな気もしますが、店にある在庫はLサイズのみということで購入です。
これが、なかなかの優れモノでした。サイズも十分。狭いマンション空間なので、逆にXLサイズだと部屋からあふれてしまいます。
鼓太郎の使用感想
サークル内の広さは、Lサイズで十分です。徘徊行動、柴犬サイズの生活空間としては十分なスペースです。
また、このサークルは床の部分も薄い防水性ビニールですがちゃんとあります。このため、サークルの中を汚してしまった場合でも、楽に掃除ができます。天板部分も同じビニール素材で着脱可能になっています。わが家の鼓太郎の場合には、老犬期であったこと、出入りをこの天井部分からおこなっていたので、最後まで天板を取り付けて使用したことはありません。ちなみに、入り口もちゃんとあります。
組み立て、折り畳みも簡単。誰にでも、あっという間にできます。もともとは、うすっぺらなカバン状になっています。
これを袋から取り出し、蛇腹状にたたまれている本体を、パタンパタンと伸ばしていきます。
あとは、それを広げ、円形(正確には八角形)に少し整えます。
この後に床になる部分を装着して、はい完成という簡単さ。数分で完成です。
くるんくるんの徘徊行動のためのサークルではないかと思ってしまうほど、便利でした。
唯一気になった点が一つだけあります。それは、サークル自体の重量が非常に軽いという点です。通常の使用では問題はないし、鼓太郎もちゃんと立って歩いているうちは問題になりませんでした。が、だんだん体力がなくなってきたころ、よろけたりしてサークルの壁側に体重がかかることがあり、その時にサークルもろともひっくり返ってしまうことが何度かありました。サークルには固定できるペグも用意されていましたが、室内では使用もできないので、重しになるようなもので支える必要はあるかもしれません。
わが家の折りたたみサークルが活躍した期間は、一か月程度です。認知症による徘徊がピークのころから、鼓太郎の体力は次第に低下していき、それに伴い徘徊運動自体がだんだんできなくなってしまい(立って歩くのが困難、少しずつ寝たきりに)、サークルを使用する意味がなくなってしまいました。
もう少し早く、この折りたたみ式のサークルを発見していれば、多少なりともお互いにストレスを減らすことができたに違いありません。少し後悔です。
冒頭にも書きましたが、こうしたグッズを実際に目にしていても、それを直面している状況でどう活かせるかというのは思いつかないものです。
老犬期、介護期を迎えた時には、柔軟な発想が、自分と愛犬の時間を辛い時間から少しだけ助けてくれます。
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