鼓太郎は地震も苦手で、地震がくるとパニックにまではなりませんでしたが、強張った表情で私たちに擦り寄って、あわよくば私たちの体をよじ登ろうとはしていました。雷の時ほどにひどいパニック、問題行動にならなかったのは、継続する時間が雷よりもずっと短かったせいかもしれません。
一方、小夏は雷は平気(平気ではなくて耐えることが可能だった?)でしたが、こと地震に関しては、素早い反応を示しました。ベッドで寝ている時でも、すぐに飛び降り、ワンワン吠えながら私たちの所に駆けてきます。左右を見回しながら、駆けてくるので、通常にないことと私たちにも察することができます。
当初、何故、小夏が急に吠えながら駆けてくるのか私たちにはわかりませんでした。鼓太郎は、変わらず寝てるし、何故、小夏が急に騒ぎ始めたのか?でも、小夏が吠え始めてから数分すると、部屋の中が揺れ始めます。そうです、地震です。
わが家はマンションの比較的高い階にあるので、地震の揺れはどうしても大きくなります。安普請のせいかと思ってましたが、むしろ揺れない方が耐震性からは危ないということを後から知りました。一般家屋に比較して揺れを感じやすいので、私たちも地震は比較的早くわかるのですが、それでも小夏が騒ぎ始めてから数分後の事です。
3.11の後、余震が長く続き、ここ東京の片田舎も例外ではありませんでした。毎日、小夏の活躍が続いた時期です。小夏が騒ぎ始めると、ガスの元栓を閉めて、ドアを開けて、非常袋に手をかけ、少し様子を窺う。しばらくすると、揺れがやってきて、TVの地震速報が入り、場所と深度確認して警戒体制を解くの繰り返しでした。
小夏は、地震を感知する能力が高かったようです。TVの地震速報などずっと早く、Jアラートよりも早い。気象庁で地震感知犬として採用してもらえたかも。
小夏にしても鼓太郎にしても、柴犬共通でしょうが、普段の平常時に吠えたり暴れたりすることは殆どありません。ピンポン反応も、ありません(子供の頃は、少し反応していた時期があります)。そんな二匹が、急に騒ぎ始めると私たちも何か異変があるのかと、警戒モードになります。私たちにとっては、何事もないことももちろん多々ありますが、地震などは早めに知ることができるので、その意味で番犬として活躍してくれてると感謝しています。
みなさんもお家のワンが、急に騒ぎ始めたら、何かあるのではと注意しますよね?
現在も元気な小夏の地震感知のことを過去形で書いてきました。過去形で書いたのは、ここ数年、小夏の地震感知能力はめっきり落ちてきたためです。地震慣れ?というよりも、純粋に老化による感覚の衰えのようです。止むを得ませんが、少し寂しいですね。同時にわが家の避難行動に遅れが出そうです・・・。