来たばかりの幼犬時代:はじめての散歩

小夏2004年11月頃 小夏は散歩デビューが少し早め。散歩デビューの少し前頃。

初めて柴犬を迎える方はみんな経験すること、悩むことシリーズの八回目、最終回です。

ワクチン接種、登録申請、狂犬病注射、フィラリア・ダニ・ノミ予防と済ませ、いよいよ待望の散歩デビューです。すでに生後100日程度。家に迎え入れてからおおよそ一ヶ月半くらい経過しています。

この日がどれだけ待ち遠しかったことやら。それは、人間も犬もどちらにとっても同じです。犬にとっても、ずっと家の中にいるので、よほどの邸宅でなければ探検にも飽きてしまっています。狭いわが家では、2日もしないうちに探検場所がなくなっていたようです。

真新しいリードと首輪を小さな体に装着して、玄関ドアを開き、いざ出発!


はじめての散歩

わが家はマンション住まいなので、マンションを出るまでは抱っこで移動です。

家の玄関ドアを開けると、外に広がる風景と家の中とは違う風の流れを感じたのか、鼓太郎も小夏も、しばらく動きを止めてじっとあたりを窺います。時折、鼻をひくつかせながら風が運ぶ匂いを嗅いだりしています。これからずっと過ごす街、何度となく目にする街の風景と街の匂いです。

鼓太郎も小夏も、この日以前にも外に出たことはありました。ワクチン接種や狂犬病注射で病院へ行ったことはもちろんですが、日光浴(虫干し?)と称して、抱っこのまま何回か町内を一周していました。近所の動物病院の先生に聞いたら、あくまでも自分の意見との断りありましたが、「二回目のワクチン接種前でも日光浴程度の散歩はむしろ良い。他のワンに触れさせたり、草むらに入るのはダメ」とのこと。ということで、抱っこで散歩はしてましたが、鼓太郎は大人しく抱っこさせてくれないので、数分だけでした。小夏は、家内のリュックサックに入って首だけ突き出してました。

でも、地面の上を歩くのは、この日が初めてです。

マンションを出て、玄関ポーチのところで、そっと地面に降ろしてあげます。

鼓太郎も小夏もその時は、不思議そうな顔で私を見上げ、じっと動かずに暫くの間、あたりの様子を窺います。そして、一歩を踏み出します。見るものすべてが珍しいのか、地面や壁の匂いを嗅ぎ、そろそろと動きます。少し動いては、また止まり、匂いを嗅ぎ、そしてまた少し動く。玄関ポーチから道路までの間の5メートルくらいの距離が、物凄く長く感じます。

道行く人が、明らかに子犬とわかる鼓太郎と小夏を見て、優しい顔をしながら立ち止まり見つめます。日頃の暴れん坊ぶりはどこへやら、鼓太郎はおぼつかない足取りで、道路へ向かって歩いていきます。好きなようにさせようと、決して急かすことなく、こちらも歩くのをのんびり待ちます。

ようやく道路までたどり着き、車が勢いよくとおると、また不思議そうな顔して私を見上げます。車や車の音は平気なようです。比較の上で、鼓太郎は一瞬びくっとしたような気もしますが、騒ぐことはありませんでした。小夏の時は、先輩犬の鼓太郎が先を歩いてたので、なんとか追い付こうと車なんかは見てなかったようです。

リードや首輪も特に気にしていない様子で問題なし。何回かリードが歩くのに邪魔なようでイヤイヤするような素振りはしましたが、緩まないように短く持つとそれもすぐに治まります。家でリード首輪トレーニングしていた甲斐があったようです。私の左側に着かせて歩かせるのが、正しい散歩なのでしょうが、散歩デビューの日から、それを求めるのは酷な話です(しかし、生涯、左側について散歩することはできませんでした・・・)。

散歩デビューは、初めて自分の足で外を歩いてもらい、散歩が楽しいことだと理解してもらうのが一番の目的です。

はじめの5分くらいは固まってましたが、少し慣れてくるとあっちへちょこちょこ、こっちへちょこちょこ。車や自転車にだけ気をつけながら、自分の行きたいところへ自由に行かせます。

道行く人が何人も立ち止まります。立ち止まる人は犬好きです。顔を見ればわかります。きっと近づいて触りたいんでしょうけど、この日はまだごめんなさいのほうが安全です。人馴れの訓練してないので。それでも、近づく人を拒否しきれず、この日に小夏に触れた人もいたかもしれません。少し記憶が曖昧です。鼓太郎は噛み癖あったので(この頃は噛まれても、たいして痛くはありませんが)、私が近づく人を避けてました。

鼓太郎2000年10月頃 散歩デビューが遅めだった鼓太郎。ゲージの中でストレスがたまりいつも暴れてた。

鼓太郎2000年10月頃 散歩デビューが遅めだった鼓太郎。ゲージの中でストレスがたまりいつも暴れてた。鼓太郎も小夏も、家とは反対方向にどんどん行ってしまうので、少し行ったところでUターンさせます。ゆっくりと向かう方向を反対に変えます。まだ、家の場所などは理解できてません。

お散歩デビューは、20分足らずで終了です。明日から毎日お散歩いけるので、初日は短時間で良いのです。散歩行くことが楽しみという刷り込みができれば良いのです。小夏の場合は、すでに成犬だった鼓太郎の散歩と一緒だったので、散歩デビューの日は、途中で別れて家内が抱っこして帰りました。小夏は不満げな表情でしたが、鼓太郎と同じ距離はとてもはじめから歩けるはずもないので止むを得ません。子犬の肉球はぷにょぷにょで長時間h歩けないような気がします。それでも、次の日から、小夏はなんとか鼓太郎について行こうと頑張っていました。先を歩く鼓太郎も、時折、立ち止まって振り返り小夏が来るのを待ってました。懐かしい風景です。

鼓太郎も小夏も、散歩デビューは何の問題もなく終了。柴犬は好奇心旺盛で、散歩好きみたいなので特に問題ないのかもしれません。でも中には散歩嫌いの柴犬や生活音(車の音など)におびえてしまう子もいるそうです。

散歩デビューは、それからの楽しい暮らしに大事です。


わが家の散歩デビュー時の心得

・歩かない、動かない時は無理に引っ張らないで、自由に歩かせる。こちらもしゃがんで歩くのをのんびりと待つ。
・車や自転車に注意、近づく人にも注意。人馴れしてないこともあるので、できれば初日は接触しない方が無難。
・拾い食いに注意。
・首輪は少しきつめに、リードは短く持つ。自由にさせつつも万が一に備える。できれば、胴輪やダブルリードを。
・あまり長時間、長距離の散歩にしない。

 


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