初めて柴犬を迎える方はみんな経験すること、悩むことシリーズの七回目です。
登録申請、狂犬病注射と同時期に、もう一つ大事なイベントがあります。
フィラリア、ダニ・ノミ予防です。犬にとって非常に危険な病気につながりますので、これを終えてからでないとお散歩デビューできません。
それにしても、迎えた当初は病院絡みのスケジュールがいろいろと詰まっています。それでも、その後の元気で楽しい暮らしのためにきちんと進めていきます。
二回目のワクチン接種が終わり、そろそろ狂犬病注射かと言う時期に前後して、フィラリア・ダニ・ノミ予防も行います。
この辺りのスケジュールはかなり立て込んでしまいますので、獣医さんと相談しながら、言われたスケジュールに沿って進めます。
フィラリアは、蚊を媒体にする一種の寄生虫で犬の心臓や動脈に寄生し、重度の場合には高い確率で命を落とします。
子犬を迎え入れた時でも、既に感染している危険性も否定できません。
このため、検査の日は、少々不安な気持ちを抱えながら病院へ向かいました。
わが家に来るまでの間、どのような環境に居たかは定かではないため、やはり心配は心配です。
また鼓太郎も小夏も夏に生まれ(鼓太郎6月20日生;小夏8月8日生)、まだ暑い時期にわが家へ来ていますので、蚊の多い感染しやすい季節を私たちの知らない環境で過ごしています。
病院では、まず血液検査のための採血です。
鼓太郎は激しく抵抗するものの、まだ子犬の力では人間に敵うはずもなく、抵抗むなしく押さえ込まれながら採血終了。
採血の間中、ずうっと悲鳴を上げ続けていました・・・。
小夏は、押さえる看護師さんの手を舐めながら、大人しく「きゃん」とも言わずにすぐに終了です。
検査の結果はすぐに出ます。
幸い鼓太郎も小夏も陰性で、フィラリアには感染していませんでした。
ほっと一安心。
陰性とは言え、その後の感染の可能性があるので、月一度はフィラリアの薬(予防兼駆虫)を投与し継続的に予防です。
わが家のある地域では、通常、毎年5月から11月まで薬を投与するようです。
ただ、これは蚊の活動期間に応じた目安なので、地域によっても、あるいはその年の天候によっても変わります。
毎年、血液検査の時に獣医さんに確認し、指示に従うのが安全です。
万が一、陽性(感染)の場合は、フィラリアの薬(予防兼駆虫)を通年投与となってしまいます。長く継続的に駆虫を続けることで、陰性へともっていくことになります。一度に駆虫するのは不可能だそうです。
翌年からは、毎年4月か5月に血液検査を行ってから、約7ヶ月間毎月の投薬となります。
また、毎年投薬を開始する前に必ず血液検査をしなければならないそうです。
もし感染していることに気付かず、投薬するとショック死する危険性もあるそうです。
わが家では、事情あって獣医さんを変えた時に前年の錠剤が1つ残っていて、検査をせずに一度だけ投薬したことがあります。
結果的に陰性だったので問題ありませんでしたが、獣医さんにものすごく怒られました。
余談ですが、鼓太郎は、終生、採血や注射を猛烈に嫌がって暴れる犬でした。成犬になってからが特に大変でした。
一種のパニック状態に陥るようで、病院に入ると小刻みな震えが始まりそれがだんだんと大きくなっていきます。
そして診察室に入る頃には完全なパニックで手が付けられなくなります。鼓太郎自身も訳が分からなくなってしまうようで、この時ばかりは私や家内にも猛然と口を出してきます。
何度も流血させられました。
処置が終わり病院を出ると、途端に我に返るのか、ごめんなさいと言わんばかりに、しおらしい顔で自分が私たちに付けた傷をずっと舐め続けていました。
それを見ているとこちらもあまり強く怒れない、ダメ飼い主でした。
何度か口を出されて以来、パニックになるのがわかったので、病院に行くときはエリザベスカーラーと口輪、私は皮の防護手袋(作業用)を着用していました。
私たちも大変でしたが、鼓太郎も大変みたいで、過呼吸みたいになるわで病院を出た後はぐったりです。
そんな鼓太郎だったので、最晩年頃には、採血や注射をできればさせたくないと考えるようになってました。私たちよりも、年取って体力落ちているのに、大暴れするのは絶対体に大きな負担になっているはず。特に採決は注射以上に時間がかかるので、大変。
そんなこともあり、空に昇る前年の冬に獣医さんにお願いしてフィラリアの薬は通年投与に変え、翌年の春からは採血(検査)しないようにしました。
残念ながら、翌年の採血の時期が来る前に鼓太郎は空に昇ってしまいましたが、想いが伝わってれば嬉しいところです。
ノミ・ダニ予防は、駆虫・予防薬を決められた時期に毎月忘れずに投与するだけです。
わが家では、この10年くらいはフロントラインを4月から11月まで使ってます。
鼓太郎がやって来て5年くらいの間は、フィラリアとノミ・ダニ予防の薬が一つになった錠剤タイプでしたが、獣医さんを変えた時に、今の獣医さんの勧めもあってフィラリアとノミダニとを別々の薬にしています。
経済的にもずいぶん違います。
なおかつ、フロントラインはネットでも少し安く買えると獣医さんに言われ、いつもネットで手配するようにしています。
ノミ・ダニの予防薬は投薬していても、やはり外を散歩した後は、毎回でなくとも良いので、ノミ・ダニを拾って来てないか、スキンシップを兼ねての触診や目視、あるいはコームで毛を梳いて確認はした方が良いようです。
特に山へ行った時などは、鼓太郎も小夏も何度か拾ってきていました。
ダニは、・・・、おぞましいです。はじめてみると、まず間違いなく驚きます。
草むらが大好きで突進していくのは、犬の本能でしょうか。
薬は有効ですが、だからと言って、それだけに頼ってはいけません。ケアしてあげるのは、一緒に暮らす人間の務めです。
さあ、いよいよお散歩デビューは間近に迫ってきました。