箱根山の火山活動が活発になり、2019年5月現在、大涌谷周辺が再び立ち入り規制になっています。ニュース映像で人影のない大涌谷を見て、ふと、一番最後に行った時は、鼓太郎と小夏と一緒だったことを急に思い出しました。何年前だったろうか?
前のブログを探してみると、2014年の10月でした。鼓太郎14才4ケ月、小夏10才2ケ月。鼓太郎はすでに老犬域で今見ると背中も丸まってます。
秋の観光シーズンで天気も良い日だったので箱根、大涌谷は物凄い混雑ぶり。特に大涌谷の駐車場へ続く道が長蛇の列で、ゆうに一時間以上並んでいた記憶です。それでもどうにか駐車場にすべり込み、車内で手持ち無沙汰にしてた鼓太郎と小夏と一緒に外へ出ます。
展望台部分から、谷を覗き込みます。鼓太郎は、周囲に立ち込める硫黄臭が気になるみたいでしたが、見慣れぬ風景に少しだけ反応。少しだけ展望台の柵ごしに身を乗り出します
小夏は、風景よりも観光客の多さと、目の前に現れた散歩中のウサギにくぎ付け。
この日は、平日だったせいもあるのか観光客の大部分は外国の方。色んな言葉が飛び交っています。何を言ってるかはわかりませんが、英語、中国語、韓国語、フランス語、わからない言葉。にぎやかです。
そんな外国からの観光客に、柴犬は珍しいのか、なかなかの人気で、取り囲まれてパシャパシャとモデル犬を務めます。人間大好きの小夏は、嬉しそうに構ってほしくて色んな人の所へ、ちょこちょこ駆け寄り遊んでアピールです。鼓太郎は、・・・、近づくなーとばかりに離れたところで距離を取ってます。
愛想の良い小夏よりも、何故か、不愛想で時折来るなとばかりに低くうなる鼓太郎の方に人が集まるのは不可解ですが、これはいつもの風景。日本人でもそうですが、外国の人もなぜ同じなんだろう?柴犬イメージが鼓太郎の方が強いのか?いまだに理由が分かりません。小夏は、そんなこと気にする風もなく、一生懸命に遊んでくれる人を探し、確実にゲットしていました。
観光客にひとしきり遊んでもらうと、今度は大涌谷に来た目的の黒たまごを目指します。
大涌谷名物 黒たまご
地熱と火山ガスの化学反応を利用した「黒たまご」は、大涌谷の黒たまごは、温泉池でたまごをゆでることで、気孔の多い殻に温泉の成分である鉄分が付着し、その鉄分に硫化水素が反応して真っ黒な硫化鉄でおおわれるゆで卵になります。殻をむけば、真っ白なゆでたまごです。
駐車場、展望台のそばの土産物店でも売っているのですが、やはりここに来た以上は、作りたてのところで買いたいと、谷の方で黒たまごを作っている場所へ向かいます。
狭い山道を上り下りしながら、向かいます。この時の鼓太郎には、少々厳しい道だったようで、途中で頻繁に休みながら進みます。観光客もたくさん通行するので邪魔にならないように気を付けながら。
小夏は、相変わらずこの狭い道でも遊んでくれる人のゲットに余念なし。外国のオジサンに少し遊んでもらえた。言葉はいらない。
どうにか黒たまごをゲットして、今きたばかりの道をUターン。駐車場で買ったばかりの黒たまごを鼓太郎と小夏に見せます。
硫黄の匂いとたまごの匂いが混じっているのか、興味津々。鼓太郎が珍しく一歩前に出てきます。
このポジショニングは、わが家的には少し危険なポジショニング。食べ物を前に二柴が並んで、かつ鼓太郎が前に出ると、・・・、小夏が怒るポジショニングです。小夏の耳がペタッと寝て、この目つき。危ない、鼓太郎に危険が迫る。この頃はすでに鼓太郎は小夏に敵わなくなっていました(性格的にも戦う気がなくなっていた)。
鼓太郎と小夏の間を空けて、それぞれ私と家内とで黒たまごを与えます。それにしても見事に真っ黒。はじめて見たときは、とてもたまごとは思えませんでした。鼓太郎は、少し離れたところから、それでも私の黒たまごに注目しています。
小夏は、家内が殻をむく横で、早くせよとばかりに舌なめずり。もともとゆで卵は好物だし、黒たまごは硫黄臭が強いので、我慢できないみたいです。
鼓太郎は、食べるのがへたくそになってきた時期なので、少し小さく砕いてから食べます。それでもよく食べました。一個食べ終わって、まだ欲しそうでしたがキリがないのでお終い。
わが家にとって、大涌谷は黒たまご。上空を通るロープウエイからの眺めも素敵ですが、ロープウエイの高度が高く、以前、家内と来た時は風の強い日でゴンドラが大きく揺れ怖かったため、それ以来乗ってません。このため、わが家では、大涌谷イコール黒たまごとなっています。
黒たまごを食べると寿命が7年延びるとのこと。何か根拠や理由があるのか、ただの縁起かつぎかは知りませんが、私はその方が楽しいので単純に信じています。
人間にとっての7年は、ドッグイヤーで換算するとおおまか1年。この時、黒たまごを食べたおかげで、鼓太郎は1年寿命が延びたのかな。すでに老化が目立ち始めていましたが、ここから一年半頑張ってくれました。食べなかったら、あと半年の寿命だったのかしら?
今、当時の鼓太郎と同じような年齢になった小夏を連れていき、また黒たまごを食べさせ長生きさせたいと思ってますが、立ち入り規制中ではかないません。早く火山活動が収まるのを待っしかないようです。
確かにみんなで一緒に行った記憶、想い出。今は同じようにみんなで一緒の思いは敵わないのは、仕方がないと言え少し寂しいですね。