こんにちは、小夏です。何も年末年始を狙い撃ちにしてやって来なくてもいいんじゃないかと思うんだけど。うん、予兆はあった。身体のあちこちが、少しムズムズしていた。床の上にもバラバラ落ちてたからね。そうなんです、本格的な換毛期がお正月を狙い撃ちしてやって来たみたい。
おとうさんもおかあさんも、そしてあたしも半信半疑。とはいえ床の上に結構あたしの毛は落ちてるねえ。これは、試しにブラッシングかな。
確かに毛は浮き上がってる。それじゃあ、軽くブラッシングしてみようか。
どう抜けてる？ラバーコームで一梳き、二梳き。あらら、意外にたくさん抜けてる。これはこれは、換毛期の初期モードだ。
思いのほかの抜け毛に、おとうさんおかあさん本気モード。あたしの首根っこをつかんで動けないように押し付け、さっきよりも強くゴシゴシし始めた。
首根っこ掴まれると身動きとれない。ジタバタと抵抗しながらも、ブラッシングの完了を待ちます。もちろん、隙あれば逃げるけど。10分ほどで解放された。年末年始で、ブラッシングにあまり時間をかけれないせいかな。まぁ、ラッキーとしておこう。
あたしの去った後には、抜け毛が残るだけ。お掃除はちゃんとしてね。これでもきれい好きなんだから。
しかし、今回の換毛は早いなぁ。寒さが厳しくなる前に冬毛がなくなったら、ちょっと困るね。
「小夏、大丈夫よ。鼓太郎の遺品のセーターを着せてあげるから」とおかあさん。それを聞いた鼓太郎が、「えー、僕のセーターは小夏には小さいんじゃないかな」と言う。「いや、セーターは伸びるから大丈夫だよ、不格好になるけど」とおとうさん。
みんなで好き勝手言ってるけど、まぁ気にしてもらえているということか。今年の冬本番があまり寒くないことを祈りましょう。
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