独占欲と性格の違い

ピンぼけご容赦・・・。2014年7月 左:小夏 右:鼓太郎

小夏を迎え入れて5年ほど経過したころ、ふと気づきました。鼓太郎と遊びながらじゃれ合っていると、そこへ小夏がとことことやって来て「今度は、あたしの番です」とばかりに割り込んできます。それは良いのですが、小夏がやって来ると何故か鼓太郎は、そっとその場を離れます。遊ぶことに満足して離れたのかなとも思いましたが、少し離れたところで、こちらをじっと見ています。

ちょっとつまらなそうな、怒ったような、それでいて寂しそうな表情。

妙に気になるので、家内に鼓太郎と遊ぶように頼みます。すると、小夏は私の所から、鼓太郎と遊ぶ家内の所へ。鼓太郎、再び離れる。また私が鼓太郎と遊ぶ。この繰り返しです。


鼓太郎と小夏は、オスメスの違い(力の違い)、小夏がやって来た子どもの時に鼓太郎は成犬で一番暴れん坊、ということもあり、二匹でじゃれさせると言う事は殆どしていませんでした。万が一、鼓太郎が本気モードになると小夏は殺されてしまうのではという恐怖があり、二匹だけでじゃれ合って遊ぶと言う事はありませんでした。常に私と家内で、鼓太郎と小夏を別々に担当してました。

そのせいか、鼓太郎にしても小夏にしても、私や家内を独占したがるようになっていたようです。柴犬気質には、独占欲もあるようです。柴犬に限らず犬全般に共通の気質かもしれません。それだからこそ、人間にとって自分だけを見る犬が愛おしいわけです。

でも、この独占欲が上手く満たされないと、犬にとっては少し不幸かましれません。多頭飼いの場合は、個体の性格にも拠りますが気を付けてあげるべき点だと思います。

鼓太郎だけでは留守番の時は寂しいかな、お嫁さんがほしいかな、などと思い小夏を迎え入れましたが(もちろん他にも理由はあります)、結果的には鼓太郎の独占欲を満たせないことになったかも、と今になって思ったりしています。

それまでは、私も家内も鼓太郎の物だったのに、小夏が来て変わってしまった。人間の子供と同じです。長男長女の子供が、次男次女が生まれて時に感じるものと同じです。私と家内を小夏に取られたと思っていたのかもしれません。

時々、離れた所からこちらを見る鼓太郎の表情が、今も瞼に浮かびます。

加えて、鼓太郎と小夏の性格の違いが、こうしたことを招いたようです。

何事にも積極的に前に出る小夏、一歩下がって譲ってしまう鼓太郎

2014年7月 小夏

小夏の性格は、わかりやすいと言うか単純と言うか、イエスノーがはっきりして良い意味で犬らしい性格です。鼓太郎の性格は、なかなか難しくて説明が上手くできません。典型的な日本人気質に似ています。我が強いくせに、臆病で、優しくて、寂しがり。色々な相反する性格が、その時々で顔を出していました。

そんな鼓太郎の性格が、本当は独占したいけど、我慢して小夏に独占させることを譲ってしまったのかなとも思います。もちろん、こちらも何となく鼓太郎の気持ちがわかったので、できるだけ接するようにしていましたが、「自分から行くのは良いけれど、来られるのは嫌」という、これまた柴犬気質、鼓太郎の性格により、どこまで上手く行ったのか未だに疑問です。

2014年7月 鼓太郎

空の上で鼓太郎は何て言ってるのだろう?

「おとうさんとおかあさんを独占したままの暮らしも良かったけど、小夏が来てからの暮らしも違う楽しさがあって好きだったよ。ちょっと嫌な事あっても、それ以上に楽しいことの方が多かった。自分の犬生に満足してるよ」。なんて言ってくれると、嬉しいです。

 

多頭飼いは一匹の時とは違う楽しさも喜びもありますが、難しい気を配るべきこともあるようです。多頭飼いのみなさん、上手く楽しい暮らしを仲良く!

 


にほんブログ村

スポンサーリンク